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運用代行のクライアントアカウント管理

カスタマーサポート代行で、クライアントの Zendesk・Freshdesk に入るときのアカウントと権限

オペレーター 1 人ずつ、代行会社が管理するアドレスでエージェントを作ってもらいます。Zendesk・Freshworks の契約は 1 つのログインの共用を認めていません。権限と範囲は受け持つ分に絞り、外れる人はクライアントが停止します。

更新日 2026-10-13

カスタマーサポート代行でクライアントの問い合わせ管理ツールに入るとき、決めることは 3 つです。誰の名前とアドレスでアカウントを作るか、どこまでの権限と範囲を渡すか、外れる人をどう止めるかです。問い合わせ管理ツールとは、Zendesk や Freshdesk のように、問い合わせを受け付けて担当者が返信する道具です。問い合わせ 1 件ごとの記録を「チケット」と呼びます。

オペレーター 1 人に 1 つのエージェント

どちらのツールでも、問い合わせに対応する人は 1 人ずつ「エージェント」として登録します。対応する担当者として登録されたユーザーのことです。外部のサポート代行会社が入ることは、契約の文からも想定されていると読めます。Zendesk の顧客契約(Zendesk Customer Agreement)は、1.1 で使える者を定めています。その中に、顧客の「service providers」(業務の委託先)が入っています。その使い方には顧客が責任を負います。Freshworks の利用規約も、利用者の定義に顧客の「contractors」(契約先)を含めています。

一方で、1 つのログインを複数人で使うことは、Zendesk・Freshworks とも契約で認めていません。Zendesk の顧客契約 2.2 は禁止事項の中で、購入したエージェントのログイン 1 つを使えるのは 1 人までとしています。Freshworks の利用規約では、エージェントのログイン情報を複数人で共有したり使ったりしないことに顧客が同意します。Zendesk の公式ヘルプは、ログインを共有すると、変更を加えたエージェントを特定しにくくなるとも説明しています。サポート代行会社は、オペレーターの人数分のエージェントをクライアントに作ってもらうことになります。

誰のメールアドレスで作るか

エージェントはメールアドレスで登録します。Freshdesk の公式ヘルプでは、アドレスは必須です。作成するとそのアドレスに有効化のメールが届き、本人がパスワードを決めます。管理者がパスワードを決めておくことはできません。メールが届かなければ、本人がログイン画面の「Forgot Password」から出し直せます。

そのため、アドレスを誰が管理しているかで、辞めた人を止めやすいかが変わります。オペレーターの私用のアドレスで作ると、退職後もそのアドレスでパスワードを決め直せます。この余地は、クライアントが停止するまで残ります。決め方の一例は、サポート代行会社が管理するアドレスを 1 人に 1 つ用意することです。クライアントには、そのアドレスで作ってもらいます。退職の日にアドレスを止めれば、出し直しのメールも本人に届きません。ただし、本人がそのアドレスのメールを読める間は、いつでもパスワードを決め直せます。在職のまま別のクライアントの担当に移る人は、停止されるまで入れる状態が残ります。

権限の種類と、見られるチケットの範囲

どちらのツールでも、エージェントに渡すものは 2 つに分かれます。何ができるか(権限の種類。画面では「ロール」)と、どのチケットが見られるか(範囲)です。公式ヘルプで確かめた違いは次のとおりです(Enterprise・Pro は各社のプランの名前)。

  Zendesk Freshdesk
権限の種類 Enterprise 以外は標準の「エージェント」と「管理者」。Enterprise は独自の権限を作る 既定は Agent・Supervisor・Administrator・Account Administrator など。独自の権限は Pro・Enterprise で作れる
見られるチケットの範囲 (Enterprise 以外)すべて・所属グループ・所属組織・自分の担当分のいずれか すべて(All tickets)・所属グループ(Tickets in a group)・自分の担当分(Assigned tickets)のいずれか
エージェントを追加・停止できる人 管理者 Administrator 以上

オペレーターに渡すのは、問い合わせに答える権限と、受け持つ問い合わせだけが見える範囲で足ります。管理者の権限まで渡すと、Zendesk ではほかのエージェントの追加や削除までできるようになります。窓口の一部、たとえば一次対応だけを受け持つなら、その分のグループを作ってもらい、範囲をグループに絞る形が考えられます。ただし Zendesk の Enterprise 以外のプランでは、標準の権限に制約があります。公式ヘルプでは、範囲を絞ったエージェントは、問い合わせてきた顧客の登録や編集ができません。レポートを見られるのも、すべてのチケットに入れるエージェントだけです。絞ると何ができなくなるかを、業務の中身と照らして決めます。

顧客の氏名や連絡先が入ったチケットを、一覧で書き出せるかどうかも確かめておきたい点です。Zendesk の Enterprise では、独自の権限ごとに、チケットの一覧の書き出しを許すかどうかを選べます。書き出しの形式は CSV(表計算ソフトで開けるファイル)です。Freshdesk の公式ヘルプは、既定の Agent の権限でも開ける設定を挙げています。定型の返信文などと並ぶ「account exports」(書き出し)です。オペレーターが何を書き出せるかは、権限を付ける前にクライアントの管理者に画面で確かめてもらいます。

外れる人を止める手順

担当交代や退職のとき、エージェントを止める操作はクライアントの管理者が行います。サポート代行会社の役目は、誰をいつ外すかを伝え、止まったことを確かめることです。

Zendesk の公式ヘルプは、次の順を示しています。

  1. 未解決のチケットの担当を、ほかのエージェントに付け替える。付け替えないまま削除すると、そのエージェントがいたグループの担当になる。
  2. 権限の種類を「エンドユーザー」(問い合わせる側のユーザー)に下げる。対応したチケットの情報を残すためで、下げた後は自分が依頼したチケットしか見られない。
  3. 必要に応じてアカウントを「一時停止」する。下げただけでは、ヘルプセンター(問い合わせる側の画面)にはサインインできる。

Freshdesk では、無効化(Deactivate)と削除(Delete)の 2 つから選びます。無効化すると本人はログインできなくなります。解決・終了済みのチケットや記事は本人のものとして残り、対応中のチケットは担当なしに戻ります。削除すると、チケットなどの担当からその人が外れ、本人は連絡先の一覧に残ります。対応の記録をあとでクライアントへの説明に使うなら、無効化のほうが記録を保てます。

複数のクライアントを受け持つときの一覧

1 人のオペレーターが複数のクライアントを受け持つと、エージェントはクライアントの数だけできます。止める操作も、クライアントごとの管理画面で別々に行います。サポート代行会社の側で、オペレーターとクライアントの組み合わせごとに一覧を持っておくと漏れを防げます。項目は、ツール、エージェントのアドレス、権限の種類、見られる範囲、作成を頼んだ日、停止を確かめた日です。退職の日は、この一覧からその人の行を拾ってクライアントごとに依頼します。交代の日の流れ全体は運用担当者の交代・退職時のアカウント引き継ぎチェックリストにまとめています。

この一覧は、クライアントへの説明にも使えます。チケットには問い合わせた顧客の氏名や連絡先が入ります。そのため、サポート代行はクライアントにとって個人データの取扱いの委託に当たると読めます。個人情報保護法 25 条は、委託する側に「必要かつ適切な監督」(委託先が正しく扱っているか確かめること)を求めています。誰がどのクライアントのツールに入れるかを聞かれたとき、一覧を見せれば答えられます。

よくある質問

オペレーター全員で 1 つのエージェントを使えますか

使えません。Zendesk の契約は購入したエージェントのログイン 1 つを 1 人までとし、Freshworks の利用規約も複数人での共有を認めていません。人数分を作ってもらいます。

オペレーターに管理者の権限は要りますか

問い合わせに答えるだけなら要りません。管理者はほかのエージェントの追加や削除までできます。渡すのは対応に要る権限と、受け持つチケットだけが見える範囲です。

個人のメールアドレスでエージェントを作っても構いませんか

避けたいところです。Freshdesk ではパスワードの設定と出し直しのメールがそのアドレスに届きます。代行会社が管理する 1 人 1 つのアドレスなら、退職の日にアドレスを止められます。

担当を外れた人のエージェントは削除しますか

すぐには削除しません。Zendesk の公式ヘルプは、担当を付け替え、エンドユーザーに下げてから一時停止する順を示しています。Freshdesk では無効化すると、記録を残したままログインできなくなります。

Junify の場合

人手で続けると
クライアントごとに渡し方を決め、担当替えのたびに権限を付け外しし、どの担当者がどのクライアントのアカウントを使ったかを媒体ごとに追い続けることになります。
Junify なら
担当を外れた人も、クライアントに頼んだ停止が済むまでは入れます。Junify では、再発行などのメールを管理者だけが読めるアドレスでエージェントを作ってもらい、導入時にクライアントと相談してパスワードを変え、Junify だけが持ちます。割り当て(使ってよい人の指定)を外した時点で本人は入れなくなり、停止の依頼は後で足ります。後任には本人用のエージェントを作ってもらいます。

参考資料

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